(無断で転載しないで下さい。)

しらすに関する雑学辞典です。漁師さんに教えてもらったり、いろいろ勉強したり、調べたりしたことを紹介しています。

「しらす」 は、主にイワシ類の稚仔魚 (子供) の総称です。

イワシ類には 「マイワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシ」 などがあります。

地元和歌山の漁場では、

マイワシのしらすは、主に3月下旬から春先にかけて獲れます。
すこし黒みがかったり、黄色みがかったりの体色をしているのが特徴です。 「ひらご」と呼んだりもします。

カタクチイワシのしらすは、主に夏に向けて冬まで獲れる体色の真っ白なシラスです。
身がしっかりしているのも特徴で、口先が上あごだけ突出しています。

ウルメイワシのしらすは、目が大きく細長いのが特徴で、身も非常に柔らかく黄色みががっています。
それほど長い漁期のシラスではなく、梅雨頃にかけて獲れたりもします。
脂肪分がほかのイワシのしらすに比べて少ないので、鮮度が落ちやすくシラスとしての商品価値は低いです。

生鮮生しらすの一般成分

しらす漁は、2隻の漁船で魚群を囲むように、海中の表層または、中層を引き網するパッチ網漁で行われます。

それぞれの漁船が八の字の方向に展開しながら投網し、終わると平行に引網する漁法です。

網具の構造がズボンの下にはくパッチ(股引き・ステテコ)に似ていることから、この名が付けられました。
2隻での操業から 「夫婦船」 とも言われるようです。

パッチ網漁

 

しらすが好む場所(良漁場)は ・・・・・・

しらすは大きな河のある沿岸海域でよく獲れるそうです。

そういう海域は汽水域といって、塩分が薄くなり、たくさんの動物性プランクトンが発生します。
そのプランクトンを食べる為にしらすが群れとなって集まるという具合なんだそうです。

しらすとその愉快な仲間たちで公開している
赤っぽい甲殻類。
これらも、動物プランクトンの1種です。
こういうプランクトンを食した「しらす」は、 生鮮の時からお腹が赤い色をしています。釜ゆでされても、赤い色をしています。
市場では、このような「しらす」は「腹あか」と呼ばれ、商品としての価値は低くなります。

「しらす」の商品名は、成長段階や加工法の違いによって変わります。

@成長段階による商品名の違い

体長約2cm〜3cmほどまでの白い体色のもの 「しらす」

体長約3〜5cmほどの白銀色っぽい体色のもの 「かえりじゃこ」

     真っ白なシラスから体色が銀色の鰯(イワシ)に変化する段階の魚です。

体長約5cm以上の銀色の体色のもの 「イワシ」

写真をクリックすると大きくなります。

番外編: 真冬の時期、海水温が低くて「しらす」が「かえりじゃこ」にならず、
白い体色のままの3cm〜5cmぐらいのふっくらしたシラスが獲れます。それを「ちかしらす」と和歌山では呼んだりします。

 

A加工法の違いよる商品名の違い

水揚げされたしらすをさっと茹で揚げたもの 「釜あげしらす」

それを軽く機械や天日で水気をきったもの 「ちりめんじゃこ」 「ちりめんしらす」

かたいめに干したもの 「かちりちりめん」 「上干(じょうかん)ちりめん」

生しらすを板状にそのまま干したもの 「たたみいわし」


和歌山のしらすの最漁期は春と秋です。

特に秋のしらすは、 「秋しらす」 と呼ばれ身が締まっていて みずみずしく美味しく味わって頂けます。
夏を過ぎ、急に水温が下がり、越冬のために脂分が多くなり美味しくなってきます。
地元、漁師さんも絶賛の秋しらすで、若干大きくて姿形のきれいなのも特徴です。

小さなお子様や、都会のほうでは小さいめの「春しらす」が人気です。
とくに、東京、静岡あたりの市場でも小さいしらすのほうが高い値がついたりしますが、
関西にくれば姿形のきれいなしっかりしたシラスのほうが高値です。

わたしたち、地元のものはあまり小さいめのしらすは食べ応えが無く、ついつい大きいめのしっかりしたシラスを
気に入って食べています。春と秋。どちらも最盛期にはいれば美味しい旬のシラスばかりです。

しらすを美味しく食べていただくには、冷蔵庫で2〜3日のうちに美味しく食べ切っていただくのが一番です。

炊きたてをお届けししていますので、届いたらすぐに食べる分ずつを小分けをしてアルミホイルに包み、フリーザーパックに
入れて冷凍保存して下さい。アルミホイルのほうが、解凍の際の水分(ドリップ)の出方が少ないです。
なるべく冷凍したものは1ヶ月ぐらいで食べて下さい。解凍は、必ず冷蔵庫内かチルドで自然解凍をしてください。

すぐ食べる分の冷蔵保存には、釜あげ・天日干し商品ともになるべく通気を良くして下さい。
蒸れを防ぎ、いたみの防止になります。
ナイロン袋やパック容器に入れての保存は、冷蔵庫で湿気を持ちやすくシラスの保存には向いていません。

目の細かいざる等にいれ冷蔵庫で保管すれば庫内で乾燥していきますので違った食感でもお楽しみ頂けます。

また1週間ほどたって魚の匂いが気になってきた場合には、佃煮にしたり、少しの油で炒めてもらうと日持ちがアップします。
ごま油で風味をつけても美味しいです。その場合、弱火〜中火ぐらいが良いです。
我が家も、家庭では炒めた天日干しをよく常備していてお漬物にかけたり、おにぎりに入れたりしています。

当店でのしらすは、素材そのものの味を充分に味わって頂けるように甘塩でやさしい塩加減にしています。

塩分については・・・塩は小さな2〜3ミリほどの国産岩塩を使用しています。そのまま食べても美味しい塩です。

添加物については・・・無添加で製造しています。

幼い頃、しらすに混ざっているタコさんやイカさんがうれしくて探した想い出はありませんか?
大人になった今でも・・・!?っていう方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。

最近では、「チリモン」 というチリメンモンスターが大人気とか。
そういう混じり物の入ったシラスを販売されているしらす屋さんもあるようでブームや時代を感じます。

わたしにとっての「チリモン」は、大学の卒業研究で
毎日シラスのなかのチリモンを顕微鏡で探しては、種類を確定していました。

このコーナーではしらすに混じっているさまざまな種類の魚の稚魚やカニ・海老などの顔ぶれを展示して行きたいと思います。

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